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助川 武則; 荻原 博仁; 白石 邦生; 柳原 敏
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1779 - 1784, 1995/00
原子炉施設解体では、放射性物質が内在する多くの機器等を解体する必要があり、解体作業を効率的に実施するためには、予想される作業に対する作業者の被ばくの低減を考慮しつつ、人工数、費用等の管理データを評価することが重要となる。JPDR解体技術開発では、これらの管理データの評価作業を効率よく行うプロジェクト管理のための計算コードシステム(COSMARD)を作成した。また、機器、構造物の残存放射能量を評価する計算コードシステムを作成し、解体される機器ごとの放射能インベントリを評価した。放射能インベントリデータは物量データベースに収納し、COSMARDによる廃棄物発生量、作業者被ばく線量当量等の評価に用いるとともに、炉内構造物・圧力容器等の解体作業の計画、保管容器の設計、生体遮蔽体の解体及び解体後の管理方法の決定に活用した。
中村 寿; 金沢 勝雄; 藤木 和男
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1785 - 1789, 1995/00
原子炉施設の廃止措置時に発生する放射性金属廃棄物の再利用を想定し、模擬廃棄物およびJPDRの解体金属廃棄物を用いた溶融試験を行って溶融処理に伴う代表的な汚染核種の移行挙動の把握を行った。主な試験パラメータは溶融鋼材の材質、造さい剤の塩基度、模擬廃棄物の投入時期である。鋼塊、スラグ、排ガス等から採取した試料の放射能測定に基づくと、Co-60、Ni-63、Mn-54およびZn-65の大部分は鋼塊に、Sr-85はスラグに、Cs-137はスラグおよび排ガスの両方に移行、分配される結果を得た。この結果は各元素の物理的・熱力学的性質から理解できるが、特に元素の揮発性、酸素との親和性等が移行挙動に関して重要な指標となることが分かった。本報は、溶融試験の概要、試験方法、溶融時の放射性核種の挙動、移行挙動に及ぼす試験パラメータの影響などについて記述したものである。
門馬 利行; 五来 健夫; 平林 孝圀
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1817 - 1822, 1995/00
JPDRの解体実地試験では、解体作業員の被ばく低減に有効な解体前除染技術に関する様々な試験を行った。ここではその1つである流動研磨除染技術について、開発基礎試験及び実地試験を行った結果をまとめた。開発基礎試験では、研磨材の材質を始め、流速、研磨材濃度等の各種除染条件を決定した。実地試験は、これらの条件に従い、JPDR原子炉水浄化系配管の一部に流動研磨除染装置を設置して行った。その結果、33時間の除染により、除染係数1000以上を達成できることを確認した。また、この除染作業で発生した放射性物質を含んだ水は、ろ過処理により0.37Bq/g以下とすることができたため、二次廃棄物としては、回収した研磨材及びフィルタ等の固体廃棄物約50lのみであった。作業全体にわたっての人工数及び被ばく量等についての評価も行った。
小澤 一茂; 中村 竹夫; 久保 隆司; 清木 義弘
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1707 - 1710, 1995/00
JPDRの生体遮蔽体は放射線遮蔽や耐震性のために非常に強固な鉄筋コンクリート構造物となっている。さらに炉心中心部には内側に突出した壁があり高度に放射化している。JPDR解体実地試験ではこれまでに三つの工法(機械的切断工法、水ジェット切断工法、制御爆破工法)の技術開発を行い、放射能レベルに応じて各技術の実証を行った。放射能レベルの高い生体遮蔽体突出部の解体にはダイヤモンドブレードと、コアボーリングを組合せた機械的切断工法とスチールグリットを含んだ高圧水を対象物に吹き付けて切断を行う水ジェット切断工法を使用して解体撤去を行った。また放射能レベルの低い生体遮蔽体表層部と放射能レベルの極めて低い生体遮蔽体外側部の解体には、限定した領域のみを解体撤去できる制御爆破工法を使用して解体撤去を行った。本報告では、各工法の特徴、データの分析結果等について報告する。
岡根 章五; 宮島 和俊; 高橋 英樹; 三森 武男
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1905 - 1908, 1995/00
再処理特研では、1968年から1969年に日本で初めてピューレックス法を用いて、JRR-3の使用済燃料を処理して再処理試験に成功して約200gのプルトニウムを得た。その後、1970年に装置を閉鎖し、廃液処理や燃焼率測定等の研究施設として利用され今日に至っている。TRU核種を含む廃棄物は、今後核燃料サイクル事業の進展と共に増大することが予想され、またTRU核種を含む放射性廃棄物の種類、形状は多種多様であり安全に処理を行えることを実証することは極めて重要である。原研では、TRU廃棄物の処理技術開発の実証及び再処理施設解体技術開発の場所として再処理特研に貯留されている各種廃液を用い、1984年よりTRU廃棄物の処理技術開発を進めると共に,1990年より再処理特研を利用して核燃料物質取扱施設の解体技術開発を行っている進捗状況を報告するものである。
立花 光夫; 前田 真吾; 明道 栄人; 畠山 睦夫; 清木 義弘
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 4, 0, p.1811 - 1815, 1995/00
原子力施設の解体では、建屋のコンクリート除染作業が、その建屋を制限なく使用するために非常に重要なプロセスである。この除染作業では、解体廃棄物量の低減化を行うために、できる限り汚染した部分だけを正確に撤去すること、また除染を終了した部分の再汚染を防ぐために、除染作業により発生する粉塵を効率よく回収することが要求される。そこで、JPDRでは、除染機器としてスキャブラー、ショットブラスト、サンドブラストそしてニードルガンを選定した。建屋コンクリートの除染作業は、これらの機器を使用して成功裡に行われた。また、この除染作業を通して、これらの除染機器や作業に関するデータなどを収集した。本報告は、基礎試験やJPDRの建屋コンコリート除染作業を通して得られた経験やデータについて報告する。